不二家と看病

shokoが勉強会に遅刻するというので車で送っていった。帰り道、いおぴーがお腹すいたとうるさいので、昼にはちょっと早いが、通りがかった不二家に寄る。いおぴーは入り口のショーウィンドウに並んだケーキやパフェなどを見て目を白黒させ、「えー、食べれないものばっかりじゃん。でもいお、不二家はじめてだけど多分だいすきだと思う」などと言っている。

実は2歳のころ一度入ったことがあるけど、憶えてないだろうな。いおぴーはオムライス。とうちゃんはサンドウィッチとコーヒーを頼んだ。そして特別にデザートに白玉ぜんざい。かあちゃんには内緒。

午後は部屋の掃除と風呂の掃除などして過ごしていたが、とうちゃん風邪を引いたらしく、だんだん具合が悪くなってきた。くしゃみと鼻水が止まらず、頭痛がして、気持ちが悪い。横になっていると、いおぴーが心配して、洗面所で空きペットボトルに水を入れ、レスキューを入れて持ってきてくれた。だが、とうちゃんは水道の水はまずいから飲みたくないと言って飲まなかった。すると、いおぴーはくるりと背中を向け、じっと立っている。袖で目元をぬぐっているようだ。そしてこちらを向くと目を瞬かせながら、「お茶なら飲める?」と訊く。いおぴーのけなげな様子にとうちゃんは泣きそうになりながら「飲める」と答えるのが精一杯だった。お茶の入った2リットルのポットからペットボトルへこぼさずに移すのは至難の技なので、お風呂場へ持っていって作業するいおぴー。「はい、レスキューお茶」と言って持ってきてくれた。とうちゃん今度は素直に「ありがとう」と言って、いおぴーを引き寄せ、抱っこした。

とうちゃんに対して献身的に看病してくれるいおぴーは、さらに「おとうさん、ご飯作れないでしょ。でもイオ晩ご飯食べたいから、買い物行ってあげる」と言う。「ひとりで買い物行けるの?」と訊くと、「多分いけると思う」と答えるいおぴー。「お金はどうするの?」「イオお金あるからだいじょうぶ」貯金箱のお金のことだろう。「でも、怖い人がいおぴーのこと連れてっちゃったら困るから、ひとりで行ってほしくない」と言うと、さすがに不安になったようで「じゃあ、おとうさんいっしょに行ける?」と言うので、いっしょにスーパーまで買い物に行った。小雨が降っていた。

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