2003年4月 9日
入園式
今日は入園式。皆早起きして仕度する。いおぴーも珍しく気合が入っている。今までは保育園に持って行くのを禁止されていた自分のリュックに、自分の着替えやお弁当を詰めて背負って行けるのが嬉しいようだ。
井の頭公園をぶらぶら散歩しながら行けばいいからとかなり早めに家を出た。今までと違い、ラッシュと逆方向なので電車は楽だ。吉祥寺で降りて、井の頭線に乗り換えてもいいのだが、時間に余裕があるので公園の中を歩いて行くことにした。それでも30分以上前に着いてしまった。まだ誰も来ていない。一番乗りだ。
玄関を入り、下足箱を見ると綺麗でシンプルな絵柄のマークが並んでいる。シュタイナーでは文字を教えないので名前は書かず、各園児のマークを決めて、持ち物等は全てそれで示すらしい。いおぴーのマークはうさぎにしてもらうことにしたのだが、shokoの申告が遅れたため、いおぴーのマークだけ準備が間に合わなかったらしく、下足箱にうさぎのマークは無かった。しかたがないので空きスペースに靴を置かせようとすると、いおぴーは「好きなマークに置いていいんだよ」と勝手に決めて、くじらのマークを自分のにすると言う。ロッカーも同様に、一箇所だけマークの無いスペースがあったので、そこにリュックを入れさせようとしたが、どうにも不満らしく、頑なにリュックをロッカーに入れようとしなかった。
二階に上がり、しばらく玩具で遊んでいたが、誰もやって来ないので時間を間違えたかととうちゃんとかあちゃんが不安になりかけた頃、先生が到着した。それから次々に、皆やって来た。集合時間通りだ。普段ろくに時刻を守らないもんだから、こういう時だけ過敏になって異常に早く来てしまうのはウチぐらいのようだ。
ちゃんといおぴーのマークも用意してくれてあり、早速うさぎの絵のシールをロッカーと下足箱とコート掛けに貼ってもらったいおぴーは、満足げにリュックを自分でロッカーに入れていた。
全員が2階に上がって、入園式が始まる。入園式といっても形式ばったものではなく、わらべうたで一人一人園児の名前が呼ばれ、先生からお花をプレゼントしてもらい、おやつを食べ、全員で「うめとさくら」のお遊戯をして、先生に「星の銀貨」のお話をしてもらい、最後におかえりのうた(オリジナル)を練習してお終い。その間の実に和やかな感じが(時間的にも空間的にも)とても心地よく、思わずいつまでもここで過ごしていたいと思わせるものだった。ああ、これがシュタイナー教育というものなのかと改めて実感し、なるほど子供にシュタイナー教育を受けさせたくなる親の気持ちがはじめて理解できた。とうちゃんはこれまで、「教育におとなが決めたルールなど必要ない。子供の自由にさせればいい」という考え方から、シュタイナー教育というものに対しては少なからず偏見を持っていたのだが、心地よい場と時間を子供に与えてやれることに関しては、シュタイナーのメソッドはとても優れている。というか理屈抜きによいと思った。何でも体験してみないとわからないものだ。
この後は、皆で三角公園へ行き、持ち寄りの昼食。だが、子供たちは早速、長靴やサンダルに履き替え、川で遊び始める。今日は絶好の日和で、公園は桜が満開だし、期せずして花見まで楽しめた。会社休んでよかった。
お昼を食べた後は自由解散となったが、いおぴーは飽きずに川で遊び続ける。踏み石の上をサンダルでヒョコヒョコ行ったり来たりしているので、いつか落っこちるんじゃないかと思っていたら、落ちた。幸いとうちゃんが近くにいるときだったので、すぐに拾い上げ、ずぶ濡れになったいおぴーをかあちゃんのところまで抱いていった。泣いているいおぴーにレスキューを飲ませ、水道のところへ連れて行って、泥を洗い流す。これで川で遊ぶのが嫌いになってしまうかなと心配したが、着替え終えたら、またすぐに川へ遊びに行ってしまった。まったく懲りていないようだ。「さっきは男の子が来たから、いおちゃんああああってなって落ちちゃったけど、もう落ちないよ」と言っていた。
2時半ごろまで遊んで、うちも引き上げることにした。公園を抜けて行くと、いおぴーは「舟に乗りたい」と言う。この間の部屋探しのとき、舟に乗ると約束して果たせなかったので、今日は乗ることにした。ボートに乗って水の上から花見も好いものだ。いおぴーの選んだ足漕ぎボートに乗る。とうちゃんとかあちゃんが漕いで、いおぴーが舵とりだ。いおぱーは常にハンドルを目いっぱいまで回すので、ボートは右往左往。おまけに大声で「あっ!あぶない!ストーップ!」などと他のボートの交通整理までしようとするので、皆に笑われた。30分乗っただけで足が棒のようになった。「おだんご食べたい」と連呼するいおぴーをなだめつつ、公園を後にする。
無印やおば玉に寄り、夕食はタパスタパスで済ませた。帰りには雨が降り出し、昼間の陽気が嘘のように寒かった。いおぴーはベビーカーで眠ってしまった。寄り道しないでさっさと帰ればよかった。
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