2003年4月19日
お針仕事
めずらしくひとりでおとなしく遊んでいると思ったらいおぴーさん、かあちゃんの裁縫箱から針山を取り出して、針と糸で自分のシャツのタグをせっせと縫っていた。「とれそうになってたから、いおちゃん直しといたの」と言っている。結構長い時間やっていたと見えて、タグの部分がびっしりと黒い糸で縫われている。ひたすら針を刺しては通しただけなので実質何の役にも立っていないのだが、これをいおぴーがひとりでやったと思うと、感動すら覚えた。「ちょっとチクンてなっちゃったけど」とそれをたいした事ではなさげに言ういおぴーは、とても誇らしげだ。とうちゃんとかあちゃんが心底驚いているのを感じ取っているのだろう。ここまでやられると、迂闊に危ないからと言って針を取り上げるのにも抵抗がある。かと言って危ないのには変わりないし。難しいところだ。
「おかあさんの真似したの?」と訊いたら、「ううん、シュミちゃんがやるの見ておぼえたの」と答える。稽古場や衣裳部屋で遊ぶうちにプロの技を盗んだか。もう少し大きくなったらシュミちゃんのところへ針子として丁稚奉公に出そう。
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