2003年5月 8日
ロンドン3日目
朝
今日はオックスフォード方面へドライブ。目的はバッチセンター訪問だ。
せっかく新しいデジカメを買って持ってきたので、たっぷり写真を撮りまくろうと思っていたのだが、メモリーカードからPCへデータを移すためのUSBケーブルを荷物に入れ忘れていた。すでにメモリーカードは8割方使っており、このままだと今日はほとんど写真を撮れないことになる。どうしようかと考えて、リビングのPCを思い出し、USBケーブルを使っていないか確かめに行ったら、果たしてプリンタ用にUSBケーブルが使われていた。シムさんにことわってケーブルを借りることができ、事なきを得た。これで今日もたっぷり写真が撮れる。
今日の朝食はサンドウィッチ。サラダとフルーツもたっぷりついている。シムさんがいおぴー用に甘いヨーグルトのデザートを出してくれ、おかげでいおぴーはこれしか食べずに困った。
バッチセンター
ハーネマンアカデミー英国校の生徒達と2台の車に分乗し、郊外へと向かう。
車を小一時間走らせ、すっかり田舎の風景になったところで車を停めて小休止。今日も昨日一昨日に引き続き、好天だ。風が少しひんやりするものの、日差しは強く、暖かい。いおぴーなどは暑いといって半袖Tシャツ姿になっている。
さらに20分ほど走ったろうか、車はバッチセンターに着いた。センターの名が示す通りバッチフラワーレメディの中心であるその建物は、思っていた以上に小さい、ごく普通の家だった。もともとバッチ博士が棲んでいた家なのだから、そんなに巨大であるわけもないのだが、全世界に出荷するレメディの母液が今もここで作られていると思うと不思議な感じがする。建物の周りはそれほど広くない庭だが、その庭を数多くの花々が埋め尽くしている。
ベルを押すと、ややあって中年の女性が現れ、見学に来たことを告げると歓迎してくれた。1階のいくつかの部屋が公開されており、バッチ博士の手作りといわれる家具などを見ることができる。あまり部屋の中にいるといおぴーが何かしでかしそうで怖いので、とうちゃんはもっぱら外で花の写真を撮ることにする。いおぴーも(強引にカメラを奪って)手伝ってくれた。
花の写真の何枚かはいおぴーの作品である。このデジカメ、誰が撮ってもきれいに写ることが判明した。
外にいると、庭には池が二つあって、子供が落ちることがあるから気をつけるようにと言われた。その落ちた子供の一人がKozyさんとこのKai君であることを知っていたので、なんとなく可笑しかった。いおぴーとその池を見に行った。「カエルがいるかもよ」と言いながら、ふと脇を見るとワイルドローズがあったので「あっ、ワイルドローズがあった」と言うと、いおぴーはそれがごっちゃになって、「えっ、かえるとろーず?ねえ、かえるとろーず、どこにあるの?」と訊き返して来た。その後もずっとかえるとろーず、かえるとろーずと言っていた。
一緒に花を見るのに飽きたいおぴーは、ひとりできれいな小石を集めたり、門を開けたり閉めたりしながら電車ごっこをしていた。
レッドライオン
ひととおり見学を終えたところで、昼食にしようということになり、バッチ博士が生前通ったというパブへ行くことにした。パブ「レッドライオン」はバッチセンターからさほど遠くないところにある。いかにも古そうな、藁葺き屋根の建物で、バッチ博士へ思いを馳せさせるに十分だった。
しかし、とうちゃん腹が減っていたので、どちらかというとメニューが気になった。結構いろいろあって何を食べようか迷ったが、shokoのお薦めで、イギリス名物のシェパーズパイを頼むことにした。いおぴーはパスタと言う。こんなとこへ来てパスタって…と思ったが、ラザニアがあったのでそれを注文した。出てきたものは、これがパイ?って感じだった。shokoもこんな風に皿に盛られてるのは初めて見たと言っていた。普通はマッシュポテトと挽肉がパイ皿の中に段重ねになって納まっているらしい。しかし、食べてみたら案外美味しかった。パイらしくはないけれども見た目が悪いわけでもないので、これはこれでいいのかも知れない。
いおぴーはラザニアを美味しい美味しいといってたくさん食べ、shokoは地ビールを旨そうに何杯もお替りしていた。
墓参り
食事のあと、バッチ博士の墓参りをすることになった。ちょうどバッチセンターとパブの中間くらいのところに、鄙びた教会があり、そこにバッチ博士が眠っている。墓地はとりたててよく手入れされているという感じではないけれども、美しかった。日本の墓地の味気なさ(と言っていいか分からないが)と比べると、言い得ぬ魅力がある。写真ではこの美しさがよく伝わらないのが残念だ。
shokoが物思いにふけりながらバッチ博士の墓に手を合わせているのをよそに、とうちゃんは墓の上を歩き回るいおぴーを追い回していた。困ったものだが、そういえばとうちゃんも小さい頃は、墓から墓へ飛び移りながら、鬼ごっことかしたっけなあ。
オックスフォード
予定のコースは消化したが、まっすぐロンドンには帰らず、車でオックスフォードの町を見学することになった。
さすが大学の街だけあって、歩いているのは学生ばかり(のような気がする)。黄土色の大きな石造りの建物が立ち並び、ロンドン市内とはまた違った美しい街並だ。ゆっくり歩いてみたかったが、時間の都合で車でぐるりと回るだけとなったのが残念だった。
パブで休憩することになったが、最初の店は未成年者お断りと言われ、入れてもらえなかった。厳格な店もあるのだな。二軒目は禁煙ルームに子供椅子まである店だったのでありがたかったが、あれはパブではないのかな。とうちゃんにはよく区別が判らん。
タイ料理レストラン
ロンドン市内に戻った時はすでに暗くなり始めていた。ということは結構遅い時間ということだ。
その後、皆でタイ料理レストランに行った。とうちゃん、ちょっと腹の調子が危なげだったので極力辛いものを避けて箸をつけていたのだが(というか、この店、箸なかったので厳密にはフォークなのだが)、うっかり食べたパイナップルライスが激辛で、これが腹を直撃した。料理はどれも美味しかったけれど、つらかった。
いおぴー用には、好物のカオニャオを頼んだのだが、店に入る前に眠ってしまったいおぴーは、とうとう最後まで目を覚まさなかった。
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