2005年3月 7日
医学は今どの辺?
以前ウェブデザインのアドバイスでお世話になったサイトだが、ウェブデザインと関係なくうち的に興味深い話題だったのでリンク。
ここで扱われている一連のサイトでの話題はうちの周辺でもしょっちゅう論議になっているが、たいてい構図は同じ。
- 予防接種(をはじめとする現代医療)に懐疑的な意見
- 医療従事者などから医学的知識をもとに反駁される
- もともと現代医学じたい信用していないのでかえるのつらにしょんべん
- 医療従事者、怒るor呆れる
結局のところ現代医療を盲信できるか否かの価値観の相違が根本にあり、論議がやむことはない。
うちはといえば、全面的にかずよの子育てエッセイ第20回:予防接種と同じスタンス。ただ、うちは麻疹の予防接種もする気は無い。麻疹に罹ること自体は何も心配していないが、唯一気にかかる点は知らず他人にうつして深刻な被害を与えてしまうこと。その意味で「個人の幸福追求と社会の利益」に問題の本質を見出した上記サイトは鋭い。
麻疹は死ぬ病気だからうつした人間は殺人者という極論は脅し以外の何物でもないが、確かに結果そうなったとき、その事実を知ればうつした側の当事者は自分が殺してしまったという重荷を背負うことだろう。本人と家族の苦しみは殺人より交通事故で人を死なせてしまったというほうが近いか。ただ、そのリスクを何と較べるかが問題なのだ。それこそ価値観の問題であり、一般化して線引きできることではない。
なぜ線引きできないか、それは現代医学が100%信用がおけるという保証はどこにもないからだ。それは医療関係者も認めるだろう。ただ100%ではないにしても90%くらいは信用できると思っているはずだ。そうでなければ自信満々で予防接種など勧めることはできない。一方、現代医学に懐疑的な人は、0%ではないにしても、50%も信用していないと思う(うちは30%くらいか?)。まあこの辺は人によってだいぶ開きがあるだろう。多くの人は何%信じていいかすら判らないからこそ不安なのだろう。
仮に現代医学が90%信用できるとして、それはあくまでも今現在の医学の90%であることを忘れてはいけない。20世紀に飛躍的に進歩を遂げた現代医学も、その時々で最先端の画期的な治療法であったものが次々と覆されている。それを見れば今現在が完成された医学であると誰もいえない。今効くともてはやされている薬が3世代後に人類を滅ぼすような副作用を秘めている可能性すら否定できない。3世代を経た臨床データなどどこにもないのだから。医学に完成形があるとすれば、今はいいとこ30%も行っていないと思う。人間の未知な領域を考えれば多く見積もりすぎかもしれない。
飛行機の操縦を30%覚えた人間に、その30%の操作はほぼ完璧に行えるからといって操縦を任せていいものか。その飛行機には乗らないという選択肢も当然あっていい。
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