おはなし会

いおぴーと図書館に行った。かあちゃんは学校。

図書館へ来るといおぴーは、ひとりで児童コーナーへ行き、黙々と絵本を読んでくれるので、とうちゃんはとても楽。ゆっくり本を探したり雑誌を読んだりできる。とうちゃんが借りた文庫本をソファで読んでいると、いおぴーがとうちゃんを探しにきた。「おはなし会があるんだけど…」と言う。とうちゃんも当然知っていて、今日はおはなし会に合わせて時間を見計らってきたのだ。「ひとりでおはなし聞けるよね」と言うと、ちょっと来てといおぴーに手を引っ張られ、児童コーナーのほうまで行く。「ほら、みんないろんな色の紙持ってるの。この前のときもみんな持ってたの。いおちゃん持ってないんだけど」と言う。なるほど、おはなし会が始まるのを待っている子は皆、様々な色の二つ折りにした紙を持っている。係りの人に尋ねると、それは、「おはなしかいがんばりカード」というものだった。参加すると一つスタンプを押すことができるのだ。係りの人が新しいカードを出してくれ、いおぴーは青いカードを選んだ。

カードを持ったいおぴーは満足げに今回は堂々とおはなし会に参加していた。思えば、前回ちゃんと入っていけなかったのは、このカードが無いと入れないと考えて遠慮していたのかもしれない。

おはなし会は約30分なので、頃合を見て様子をのぞきに行った。いおぴーはお話のお姉さんの問いかけに、人一倍積極的に大きな声で発言していた。他は小学生くらいの比較的大きい子ばかりなので、多少煙たがられていたかもしれない。大人から見れば、いおぴーが精一杯感想を述べている様子は微笑ましいものだが、小学生にとっては、小さい子がわけわかんないこと大声で言って煩いだけだろう。

おはなし会が終わった後は、皆カードにスタンプを押すためにカウンターに並ぶ。いおぴーも見よう見まねで一番後ろに並んだ。そして、どうすればいいか、前の人の様子を一生懸命観察している。そして、何かに気づくとキョロキョロし出した。どうやらとうちゃんを探しているらしい。やや離れたところに座っているとうちゃんを見つけると、こちらへ走ってきた。「みんなご本借りるときのカード持ってるんだけど」と言う。「それは借りるときに必要なだけだから、無くてもスタンプは押してもらえるよ」ととうちゃんが言うと、「いおもご本借りたい」と言うので、とうちゃんのカードを渡した。いおぴーは、絵本の書架へ行ってすばやく一冊を選ぶと、再びカウンターの列へ戻った。ところが今度は、前の子供が、係りの人にがんばりカードに名前が書いてないと指摘されているのを聞いて、またとうちゃんのところへ走ってくる。「名前書いてないといけないんだって」と言うので、「後で書いてあげるから、スタンプ押しておいで」と送り返す。また最後尾になった。ようやくいおぴーの順番になり、いおぴーはカードを差し出しながら、「名前書いてないの」と係りの人に申告した。すると、係りの人は名前を書いて欲しいと言っていると勘違いしたらしく、「じゃあ、ちょっと待っててね」と言って、次の人の貸し出し手続きを優先した。この時、隣にいた女性がいおぴーの意図に気づいてくれ、ボールペンを手渡してくれたので、いおぴーはそれを持ってまたまたとうちゃんのところにやって来た。ひらがなで名前と、年を書いてあげた。「なんで3て書いたの?」と訊くので、「ここは年を書くところだから、3さいって書いたんだよ」と言うと、「ふーん。今日おはなし会で何歳って訊かれて、いおちゃん大きな声で3歳!って言えた。3歳はいおちゃんしかいなかった」と嬉しそうに話す。そして、カードを持ってまた並びに行った。順番が来て、今度は先に借りたい本と図書館カードを出して、「借りたいです」と言って、貸し出し手続きをすませてから、「おとうさんに名前書いてもらった」と言いながら、がんばりカードを差し出して、スタンプを押させてもらった。いおぴーはキューピーのスタンプを押してきた。

これから日曜日は図書館が日課になりそうだ。

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