善福寺川緑地

今日もshokoは学校。とうちゃんはいおぴーにせがまれて渋々お出かけ。公園へ行くと言うのだが、自転車はイヤで、歩いて、しかも自分の道案内で行くというのだ。「はいはい」と、とうちゃんはベビーカーに荷物を積んでいおぴーの後を黙ってついて行く。最初は意気揚々と、「こっちよ」とか「あ、ここまっすぐね」とか言いながら歩いていたが、だんだん不安になってきたのか「おとうさん、道ちょっとわかる?」と聞いたりするのがおかしい。グネグネと歩いた末、青梅街道に出てしまい、どうにも公園へはたどり着きそうに無いので、とうちゃん助け舟を出し、「図書館へ行こうか」と言うと、いおぴー「うん、図書館行こう!」と元気を取り戻す。

図書館で小一時間絵本や子供向け雑誌を読んだりして過ごし、地下の喫茶店でスコーンを食べて、あらためて公園を目指し出発。この時点でいおぴーはもう歩く気をなくし、さっさとベビーカーに乗る。図書館からは大田黒公園が近いはずなので、そこが目標だったのだが、適当に歩いていたら道に迷い、ずいぶん遠くまで歩いてしまった。

結局30分以上歩いて、たどり着いたところは大田黒公園ではなく善福寺川緑地だった。ここは善福寺川沿いが広範囲に緑地になっていて遊具のある公園が点在している。とうちゃんといおぴーはロケット型すべり台のある公園でしばらく遊ぶことにした。いおぴーは垂直の梯子で結ばれた4層構造のロケットの最上層まで自力で登っていった。降りる時も最初は怖がってとうちゃんを呼んだものの、とうちゃんの指示を聞いて、ちゃんと後ろ向きに梯子を自分で降りることができた。ずいぶんタフになったものだ。5歳くらいの女の子が一番上は怖くて登れないと言っているのを聞いて、「いおちゃんはのぼれるねー」と自慢げに言っていた。

公園に来ている子供の多くが自転車に乗っていて、いおぴーも自転車に乗りたがり、「いおちゃんも自転車買いたい」としつこく言い出す。「はいはい、じゃあ自転車買いに行こうねー」と帰り支度。「自転車屋さんがあったら買うから、よく探してね」と言うと、もういおぴーは目を皿のようにしてキョロキョロしながら歩く。路地ごとに立ち止まっては覗き込む気合の入りよう。しかし、帰りも30分以上の道のり、さすがにくたびれたようで、「いおちゃんベビーカーで寝るから、おとうさんかわりに自転車屋さん探しといてくれる?」と言うので、「はいはい、探しとくから寝ていいよ」と答え、とうちゃんは汗だくになりながらベビーカーを押して家へ帰る。

自転車を買いに

眠ったままのいおぴーを抱き下ろし、布団に寝かそうとしたら、目を覚まして大泣き。泣きながら自転車買うーと言っている。そこまで言うなら仕方がないと、とうちゃんも本気で自転車(というか三輪車)を買ってあげる気になり、お風呂に入ってから、吉祥寺へと出かけた。

時刻は6時を過ぎており、いおぴーをスリング抱っこして足早に店を回る。その間、いじわるなとうちゃんは「自転車買ったらひとりで自転車でおうちに帰ってね。とうちゃんは電車で帰るから」と言っていおぴーの反応をうかがう。いおぴーは「わかった。いおちゃん自転車でひとりで帰れる。でも道ちょっとはわかんないかも。でもがんばる」とけなげな返事。そんなことを言いながら何軒か回ったのだがめぼしい商品が無く、最後に東急へ向かった。もうすでに空は真っ暗だ。東急へ入るといおぴーは「ちょっと靴見てくるね」とか「ハンカチが見たいの」とか言って自転車売り場へ向かいたがらない。そして「早くしないとお店閉まっちゃうよ」と急かすと、「いおちゃん、もう自転車買わなくてもいいよ」と言い出した。さては自転車を買ってしまったら一人で帰らなくては行けなくなると思っているのか。可哀想になって、いおぴーを抱っこし、耳元で「自転車買って、おとうさんと二人で帰ろうか」と言ったら、ぱあっと明るい顔になり、「うん!…いおちゃんひとりで帰るとちょっとさみしかった。二人だとさみしくないね」と言う。やっぱりそうだったのか。ごめんね、いおぴー。いじわる言ったとうちゃんが悪かったよ。

しかし結局東急にも欲しいような三輪車は無く、いおぴーはなぜか傘売り場にはまって、ミッキーマウスのついた青い雨傘を自分で選び、「これください」と買って帰った。

自転車は今度ネット通販で注文してあげよう。

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